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組合員の負荷を減らし、持続可能性のある体制へ!出荷予定情報のデジタル化の取り組み!

-南筑後農業協同組合様の事例-

・導入事業者:南筑後農業協同組合

・職員数:234

・導入日:2021年10月

・担当:渕上さん(山川選果場)

南筑後農業協同組合

JA様の園芸事業及び担当者様の役割を教えてください

当JAでは、柑橘や筍、なす、イチゴ、キウイなどを中心に、19の生産の部会があり、生産者の数は最も大きな部会で267名おります。各部会の事務局を職員がそれぞれ担当しており、私は柑橘部会の営農指導担当をしています。

 

柑橘部会では私の他にも4名職員がおり、それぞれが営農指導~販売を担当しています。


「nimaruJA」 導入の経緯について教えてください

私たちJAの柑橘部会は支部と呼ばれる19ほどのグループが存在しています。以前より、3日先の出荷予定を組合員さん全員からいただいており、効率的な販売体制づくりに活用してきました。

出荷予定情報の収集に関しては、各支部の支部長さんがグループ毎の数量を把握し、JAに共有するという流れで数量の把握を実施していました。

 

しかし、支部長さんがそれぞれの方法で支部の組合員さんから出荷予定情報を集計する負担は大きく、実際の出荷量と予定量の差が大きい状態が続いていました。予定をいただく頻度を変えてみるなど試行錯誤をしてきましたが目立った改善が見られませんでした。

 

また、JA側は出荷予定情報を支部長さんからFAXで受け取っていたため、紙代やインク代だけでなく、Excelへの手打ちによる集計作業など職員の負担も非常に大きな問題となっていました。

 

「nimaruJA」を選ばれた理由について教えてください

最初に「nimaruJA」を知ったきっかけは日本農業新聞の記事でした。

 

長野県のJA松本ハイランドさんの取り組みが記事に載っており、私たちの抱えている課題を見事に「nimaruJA」で解決されているなと思いました。

 

そこで具体的な取り組みの内容についてお話をお伺いできればと思い、直接JA松本ハイランドさんへご連絡をさせて頂きました。

 

品目は異なりますが、紙をベースに組合員さんから出荷予定を集めていたやり方は、JA松本ハイランドさんも同じだったため、紙の集計やExcelへの手入力などの手間も同じ状況だったと感じました。

 

今は業界でもいろいろなシステムの話がありますが、中々上手く農業現場で使えていないケースも多いため、実際に利用されている他のJAさんの生の声を伺うことで、「nimaruJA」に対するよりリアルな利用状況をお伺いすることができ、とても参考になりました。

 

お話を伺ってみると幅広い年齢層の組合員さんたちにしっかりとサービスを利用して頂き、組合員さんから集まる出荷予定をデータとして自動的に集計することで、担当職員さんの業務負担が大幅に削減できているといった話を聞くことができたので、自信を持って「nimaruJA」を導入することができました。

 

その後、実際にkikitori社にも選果場へお越し頂き、私たちが抱えていた課題に対する「nimaruJA」を使った具体的な解決策をご提案頂き、導入を決定しました。

 

「nimaruJA」は、LINEが入口となっているため組合員側も登録や利用がしやすいなど機能面で優れていることはもちろんですが、全国の農業現場で実際に活用され成果が上がっている事例があったことは導入を決める上で大きな後押しとなりました。

 

どのように組合員さんに「nimaruJA」を拡げていきましたか?

年配の組合員さんも多い当部会において、19ある全ての支部で一斉に「nimaruJA」の利用を開始するのは難しかったため、まず1つの支部を選んでトライアル的に利用を開始しました。

 

すると利用した支部の組合員から「nimaruJA」に対する高い評価の声が上がりました。

 

トライアル導入に関する部会の会議では「一度活用したら以前の(紙での)取りまとめには戻れない」、「出荷経費をあげてでも取り組んでもらいたい」といった好意的な意見が利用した組合員さんからありました。

 

 正直なところ、新しいシステムをトライアル的に導入することになった当初は、支部の一部の組合員からも取り組みに対する拒否反応がありました。

 

特に、あまりスマホなどを頻繁に触らない組合員さんにとっては、自分ができるかどうか心配されていた面があったのは事実です。

しかし実際は、利用した組合員さんからは、本導入に対する反対意見は全くでず、引き続き、取り組みを行ってほしいという要望になっていました。

 

その後、他の支部に対しては、各支部へJA職員が管理講習会や座談会へ行く際に「nimaruJA」を案内し、その場でそれぞれの組合員さんに登録をしていただきました。

 

「nimaruJA」は事前に組合員さんごとの登録用QRコードが載った登録シートを作成でき、それを組合員さんに読み込んでもらうだけで簡単に登録ができるので、JA側も特別な準備をする必要がなく、簡単に他の支部へ拡げることができました。

 

もちろん、中には高齢でスマホを持っていない組合員さんもいらっしゃいましたが、そうした場合でも奥様や息子さん、娘さんなどご家族のどなたかがスマホを持っているケースが多く、ご家族が登録して使って頂いています。

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「nimaruJA」の導入効果について教えてください

利用が進むにつれ、支部によっては支部長さんを介さずに、集計は全てJAに直接連絡が来る体制が構築できるようになりました。

 

私たちのJA(柑橘部会)では、出荷予定の共有とJAから組合員さんへのお知らせ配信の2つの機能を利用していますが、LINEを窓口に全ての機能が使えるので利用がしやすく、さらに「nimaruJA」自体も営農・販売現場の状況をしっかりと踏まえた上での操作画面となっているため、シンプルですが必要な機能が揃っていて非常に使いやすいです。

出荷がない時期でも組合員さんへのお知らせ配信で利用することができるため、今では一年を通して手放せないツールとなっています。


出荷予定のすり合わせについては今まではFAXで行っていたため、新規の組合員さんも含めて、全員に必ずFAX機を買って頂いていましたが、もうこれからはそうしたお願いをする必要もなくなりました。

 

また、組合員さんからの出荷予定を一つの画面で確認することができ、集計業務にかかる時間も手間も大幅に削減することができました。

 

以前は支部長さんに3日先の数量を報告すると、支部長が割当数量切符を記入し出荷者へ渡し出荷の際に出荷者がJAへ出荷の際に提出していましたが、「nimaruJA」登録者は切符制度を廃止し労力、紙の削減にも繋がっています。 


「nimaruJA」の導入を検討される他のJA様へのアドバイスがあればお願いします

現在では全体の7割以上の組合員さんに「nimaruJA」を登録いただき、活用してもらっています。

 

まだスマートフォンをお持ちではない組合員さんもいらっしゃいますので、そうした方達はFAXでのやり取りが一部残っていますが、それでも「nimaruJA」の利用により支部長さん、JA職員の負担の軽減、作業時間の短縮に繋がっています。

 

組合員さんの年齢層も高くなってきている中で、今後部会の運営を継続していく為には、今まで当たり前に行っていた集計作業や情報の発信等の業務負担を少しでも軽減していくことが重要になっていると感じます。

 

今後の登録については徐々に拡げていきたいと思っていますがガラケーのサポート廃止等によって、ゆくゆくは全ての方がスマートフォンをお持ちになると思っています。

その為、5年後を目途にFAXを全て辞められるように「nimaruJA」の推進を図っていきます。

 

また、今は予約数量や情報の配信がメインですが、荷受や販売業務においては伝票等紙の業務はまだまだ多く残っていますので、今後、より一層デジタル化を進めることで組合員さんの満足度をしっかりと向上させていきたいと思っています。


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